明日から始まるJプロツアー第10戦、第11戦「広島森林公園ロードレース」。
およそ1カ月前に開催された第8戦、第9戦「西日本ロードクラシック」と同じ広島県三原市の広島県中央森林公園で開催され、初日の第10戦が12.3kmのコースを12周回する147.6km、2日目の第11戦が同コースを6周回する73.8kmで争われる。
前回の西日本ロードクラシックでは、第8戦(61.5km)をキナンサイクリングチームの山本大喜が、第9戦(123.0km)を宇都宮ブリッツェンの阿部嵩之がそれぞれ制しており、今回の2連戦もキナンサイクリングチームと宇都宮ブリッツェンの2チームが中心となり、そこに愛三工業レーシングチームやチームブリヂストンサイクリングなどのUCIコンチネンタルチーム勢、Hincapie LEOMO Bellmare Racing Teamなどが絡んでいく図式になりそうだと当初は予想していた。
しかし、ここで注目したいのが、このレースで今季初戦を迎えることになるシマノレーシングの存在。
昨年までの大黒柱、入部正太朗がUCIワールドチームへのステップアップの移籍を果たしてチームを離れたが、キャプテンの木村圭佑を中心に積極的にレースを展開していく選手たちは健在。長期間レースから離れていたことによるレース勘の衰えについては不安が残るが、これまでで形成されつつあった今年のJプロツアーの流れを変えてくれるのではないかと期待している。
そしてもうひとつ注目したいのが、24日時点のレーサーリストに名前はないが、マトリックスパワータグのフランシスコ・マンセボが出場するだろうということだ。
国内レース参戦以来、圧倒的な強さを見せるマンセボはたった一人でもレースの流れを変えられる選手。加えて、経験豊富なベテラン選手として、昨年もオールイス・アウラールを見事に育て上げUCIプロチームへと送り出した育成能力もある。
マンセボ一人での動きにももちろん注意が必要だが、結果にはつながっていないもののその実力の片鱗を随所で見せてはいるレオネル・キンテロを従えて攻撃を仕掛けるような場面が出てくれば、レースの主導権を一気に握ることもあり得る。
今回の2連戦からは、シーズン終盤戦で年間ランキングを見据えた争いも起こっていること、新たなチームや選手がプロトンに入ることなど、さまざまな要素と思惑が複雑に絡み合う激しいレースになりそうだ。
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